神保町で覆麺デスマッチ
アンガーラ!


08年10月某日

東京都千代田区の神保町に、

ちょっと変わったラーメン屋があると聞いて、やって来た。



ここがそのお店、

覆麺というお店である。









どう変わっているかというと・・・



その名の通り、ふくめん





ザ・デストロイヤーの覆面を見せられても、

何のことか分からないって?(笑)


いいんだいいんだ。

店内を見れば分かるから。








引き戸を開けて店内を覗くと、

中にはお客さんがビッシリ。



7〜8席程度とやや狭い店内とはいえ、

14時近くになってこの客数はなかなかのもんだ。

かなり人気のあるラーメン屋なのだろう。





人垣を掻き分けて、

さらに店内へと分け入ると・・・




なんかイターーーーーー!!!!



黒い人、発見!!!



カウンターの向こうに、黒い覆面の男

強盗か、テロリストかというシチュエーション


事前にある程度知っていた俺でも、思わずドキっとしてしまった。







事前情報によると、

このお店にはさらにもう一人、

白い覆面の男がいるということだったが・・・


店内の貼り紙によると、どうやら消息不明とのこと。




コンゴ奥地の洞窟に入っているんだったら仕方ない。
ケータイも圏外だろうし。




さらにその横には、こんな貼り紙を発見。



日本語は良くわかりません!



とのこと。

にしては書き慣れた字じゃねぇか・・・・

なんて言うのは野暮な話。



どうやらこのお店の覆面の男達は、

コンガという国の出身の外国人で、
(恐らくコンゴの間違いかな?)

日本でコンガラーメンを広めるために、

覆面姿でラーメンを作っているんだそうな。



なるほど、なるほど。






店内を見回せば見回すほど、ツッコミ所が満載



エアコンのホースに・・・スペアのマスク?




今後のデスマッチ(?)の

スケジュールも掲載されていた。



なんか食材がすっごいぞ?!

10月25日が、、、そそられる・・・・

くっそー!家が近くないのが残念で仕方ない。






店内には「イノキ!ボンバイエ!」のあの曲

『炎のファイター』が延々と流れる中、

黒い覆面の男が、

ついに口を開いた!







(完成したラーメンを運びながら)
「アンガーラ、アンガーラ」




(油そばの注文を受けて)
「アブーラ、アンガーラ」






?????????????

















そうか、そうだったな。

彼は片言の日本語しか話せないのだ。

日本語は簡単な単語のみ、

あとは全て「アンガーラ」ということのようだ。






この日は白覆面の男の代わりに、

レスラーとは何の関係も無さそうな

普通のおばちゃんが店員としてカウンターに入っていた。


(おばちゃんと、働く黒覆面)

彼女との会話も「アンガーラ」のみなのかを確認したかったが、

内輪の会話は全て後ろを向いて小声で行われるため、

その内容をうかがい知ることは出来なかった。
(実に用心深いw)








黒覆面の行動に目を光らせているうちに、

俺が注文したメニューが運ばれてきた。



「マヨネーズ、ツケマスカ?」







おぉ!ちゃんとした言葉を喋ったぞ!!!


まるで「クララが立った!!」みたいに感動している俺は、

思わず気が動転

「ツケル、ツケル」

と、なぜかカタコトの日本語で即答していた。








「アブーラ、アンガーラ!!」


というわけで、

異文化コミュニケーションを経て出てきたのが、



これ、油覆麺である。

食べ物としては、奇食ではない。




そもそも油そば自体をあまり食べたことがないので、

美食としての評論を出来る知識が無いのだが、



濃い目の味と、喉ごしのいい麺がなかなか合っていて、美味かった

こってりとした味が好きな人にはいいんじゃないかな。


食べ応えがあって、実に美味かった。

あ、でもチャーシューは温かい方が俺は好きかなぁ。






ごちそうさまでしたー!









いやぁ、満腹満腹。



ひっさびさにがっつり麺を食ったなぁ〜。




満足気に席を立つ俺に、黒覆面が声をかけてきた。




「アンガーーラッ!!」


同時に、おばちゃんが

「ありがとうございましたー」と声をかける。



そっか、今の「アンガーラ」は、

そういう意味なんだな。



最後は同時通訳アンガーラを聞いて、

相変わらず「炎のファイター」が流れ続ける店を出たのであった。








お終い




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